倫理審査の不要な研究(カテゴリー A): 非該当・該当抄録例
(3)
カテゴリー A②「傷病の成因・病態の理解,傷病の予防・診断・治療方法の改善,有効性・安全性の検証を通じて,人の健康の保持増進または傷病からの回復・生活の質の向上に資する知識を得ることを目的としない報告等」
カテゴリー A④「既に学術的な価値が定まり,研究用として広く利用され,かつ,一般に入手可能な試料・情報を用いた研究」と申告
A②やA④ではない倫理審査が必要な例(B1研究)
- 題名:
- ERCP後膵炎の重症化危険因子の検討
- 【背景】
- ERCP後膵炎は重症化すると致死率の高い病態であり、ERCP手技を必要とする患者にとって大きな問題である。
- 【目的】
- ERCP後膵炎の重症化危険因子を明らかにし、ERCP後膵炎の重症化リスク低減に寄与することを目的とする。
- 【対象と方法】
- 日本の胆膵内視鏡ハイボリュームセンター10施設から、過去10年間のERCP後膵炎患者の、性別、年齢、BMI、重症度、手技目的、・・・・に関して個人が特定できない状態に加工された情報を収集し・・・・・、
- 【結果】
- ・・・・・
- 【考察】
- ・・・・・
(7)
カテゴリー A④「既に学術的な価値が定まり,研究用として広く利用され,かつ,一般に入手可能な試料・情報を用いた研究」と申告
A④に該当する倫理審査が不要な例
- 題名:
- 日本における各種胃酸分泌抑制剤の副作用に関する検討
- 【背景】
- 近年、胃酸分泌抑制剤による各種副作用が報告されている。しかし、胃酸分泌抑制剤に対する大規模な副作用報告データベースを解析した報告はない。
- 【目的】
- 各種薬剤別に本邦における副作用の特徴を明らかにし、安全な酸分泌抑制剤の使用に寄与することを目的とする。
- 【対象と方法】
- PMDAにより公開されている副作用報告データベース(Japanese Adverse Drug Event Report (JADER) Database)を用いて、各酸分泌抑制剤と各薬剤誘発性副作用の関連性について・・・・・・・
- 【結果】
- ・・・・・・・
- 【考察】
- ・・・・・・・
(8)
カテゴリー A④「既に学術的な価値が定まり,研究用として広く利用され,かつ,一般に入手可能な試料・情報を用いた研究」
カテゴリー A⑤「個人に関する情報に該当しない既存の情報を用いた研究.」
カテゴリー A⑥「既に作成されている匿名加工情報を用いた研究」と申告
いずれも該当しない倫理審査が必要な例(B1研究)
- 題名:
- 当院における悪性大腸狭窄に対するステント留置の有効性
- 【背景】
- 大腸癌が進行するとしばしば大腸狭窄をきたし、早晩腸閉塞を合併する。腸閉塞を合併すると摂食不能、低栄養となり、手術後に合併症を起こす頻度が高くなる。当院では、2年前より悪性狭窄にステント留置を行ったのち、待機的に大腸癌手術を行っている。
- 【目的】
- 大腸癌による悪性大腸狭窄に対して、術前にステント留置を行い、術後の入院期間の短さ、合併症率や人工肛門造設率、死亡率などを調べてステント留置の有効性を検討するとともに、安全性を評価する。
- 【対象と方法】
- 当院において、大腸内視鏡検査にて大腸癌と診断され、腫瘍が全周性の症例、またはスコープが通過しない症例を対象とした。2010~2016年のステント留置をしていない20症例(A群)と2016年以降のステント留置を行なった20例(B群)を対象として、電子カルテ上で術後の入院期間、合併症率、人工肛門造設率、死亡率を調べて比較検討した。
- 【結果】
- ・・・・・
- 【考察】
- ・・・・・