理事長挨拶

ご挨拶

第23回日本消化器関連学会機構の学術集会(JDDW)が、平成27年10月8日(木)~11日(日)の4日間、東京で開催されます。JDDWは日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本肝臓学会、日本消化器外科学会の構成4学会ならびに、日本消化器がん検診学会の5学会による合同学術集会で、参加者が2万人を超す世界最大級の消化器系学術集会です。今回の学術集会から、学会開催期間を正味3日間に短縮し、最終日は教育講演のみとしたスリム化を図りました。このため、一般演題の採択率を85%未満に設定し、一般演題として2,240題、主題演題として722題、合計2,962題の発表が行われる予定です。また主題演題の性格付けを明確にし、シンポジウムでは発表時間を長くまとまった講演を行うこと、パネルディスカッションでは多角的な角度から十分な討議時間を設けること、ワークショップでは発展途上の演題で新たな課題設定や研究目標を討議する演題を中心とすることとし、知的刺激に溢れた学術発表の場となることを期待しております。構成学会が集まる学術集会という利点を生かし、学会の枠組みを超えた統合的な企画である統合プログラムは昨年と同様、今年も6セッション設け、最新のテーマについて多角的な討論を行う予定です。社会的なテーマを取り上げる医療セミナーとして、論文データの改ざんなど社会問題となっております臨床研究をテーマに取り上げました。臨床研究の公平性、透明性を高めるとともに、新たに設定された臨床研究の指針等を踏まえ、国際的な水準の臨床研究を推進していくための新たな道筋が示されることを期待しております。

JDDWでは女性消化器研究者、医師を支援するため、日本消化器病学女性医師・研究者の会が主催する場を常設しております。消化器を専攻する女性医師・研究者のネットワークを強化・支援することができることを願っております。

本年度の新たな企画としては、メディカルスタッフプログラムを開始しました。これは、医療が単に医師だけではなく、看護師、薬剤師、栄養士、臨床検査技師、放射線技師等、多種のメディカルスタッフと一体となって行われているにも拘わらず、医師とメディカルスタッフとが、医療の現場で直面する課題について率直に討議できる場が、従来の学術集会に欠けていたことの反省に立って2年前に提案し、今回ようやく実現することができました。特に、本年から開始される看護師の医療行為の拡大を可能にする「特定看護師制度」については、学会の場で取り上げられるのは初めてではないかと思います。今後、このような対話を通じて、医療の安全性や効率化、医療水準の向上に少しでも役立てられることを祈っております。

来年はアジア太平洋消化器週間(APDW)とJDDWが合同開催される予定であり、JDDWもその準備を続けてきております。International Sessionが毎日行われるほか、主題演題では英文スライドによる発表をお願いしました。また、昨年から英文の一般演題発表を集約したInternational Poster Sessionも設けております。最近日本から海外留学者が激減していること、わが国からの一流消化器系国際学術雑誌への発表論文数が伸び悩んでいる一方、アジア諸国等からの採択論文が急増している現状も、JDDWが国内だけの内向きの学術集会にとどまるのではなく、台頭するアジア諸国をはじめとする学術知見、交流の場として機能する国際学術集会へ展開する背景にあります。特に若手研究者の方々の積極的なご参加をお願いしたいと思います。

最後に、日常診療の激務の合間を縫って、創意工夫に富んだ充実した学術プログラムを作成していただいた各学会長の先生方、ならびにその調整に当たられた滝川一JDDW運営委員会委員長、演題選定にご尽力いただいた学会プログラム委員会の先生方、ならびに多数の演題をご応募いただいた先生方に厚く御礼申し上げます。東京で開催されるJDDWが多くの先生方にとってより魅力的で実りあるものとなりますよう、役員、事務局一同精一杯努力いたす所存です。

一般社団法人 日本消化器関連学会機構理事長
菅野 健太郎

ページの先頭へ

  • 8Kスーパーハイビジョン展示コーナー(PDF)
  • JDDW 2015電子抄録アプリ
  • JDDW 日本消化器関連学会機構
  • 女子医師・研究者の会
  • APDW 2016

Copyright © JDDW 2015. All Rights Reserved.