会長挨拶

第55回日本消化器がん検診学会大会
会長 岡  政志
埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科
岡  政志
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このたび、日本で最も大きい学会グループの一つであるJDDWの一環として、伝統ある第55回日本消化器がん検診学会大会会長を拝命いたしました、埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科の岡 政志です。このような大命を拝し、大変緊張しております。ご指名いただいた諸先輩方に感謝申し上げる次第です。私のような若輩者が引き受けてよいものかと悩みましたが、ちょうどこの1-2年は、血液による胃がんハイリスク診断法(ABC(D))法が急速に全国に普及し、一方で、Helicobacter pyloriの血清抗体価測定法などにさまざまな問題点が明らかになって参りまして、また胃がん内視鏡検診に公的なお墨付きがつきました。この分野は大変重要なテーマとなっていると同時に、大きな曲がり角にあると言えます。その意味でも胃がん検診は今後の方向性を見据えるという点で、本大会は非常に重要なタイミングで行われる会と思われます。そういう事情を鑑み、私のような若輩者でも会長をやるべき時期なのかもしれないと思い、お受けいたしました。

JDDWは日本消化器がん検診学会の会員だけでなく、他学会で消化器がん検診に興味のある方に当学会の演題に気軽に入っていただける、非常によい機会であるとも思われます。実際に、それまで消化器がん検診学に興味を持たれていなかった先生方が、JDDWをへてこの分野に入ってこられた方もたくさんいらっしゃいます。私は今回の大会で、そのような方々と消化器がん検診学会の重鎮・若手の先生がたとの架け橋になりたいと思い、プログラムを作成いたしました。

テーマは「消化器がん検診学の成果を国民一人ひとりのもとへ」であります。このテーマに沿って、胃がんの血液法を用いたリスク分類法と、大腸がん検診の新しいモダリティについて2つの主題演題を予定しております。多くの先生方にとっても、興味深い問題ではないかと考えております。是非、たくさんの先生方にご参加いただきたいと存じます。本学会はJDDWの他学会に比べて、一般演題の応募が少ない傾向にありますが、是非一般演題もお気軽にご応募いただきたいと存じます。

先生方におかれましては、何とぞ学会にご発表・ご出席を賜り、消化器がん検診学のさらなる発展につなげていただきたいと存じます。

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